2014年11月07日(金) 記事No.612
この建物は数年前まで洋服屋だった

学生服を扱っていたから

商売としては成り立っていたと思う

年をとって引退したのだろう

その後、売ったのか

それとも貸したのかは分からないが

壁を白く塗ってしまった

カニを専門で売る店になったのだが

2、3年で閉めてしまった

残ったのは白く塗った外壁だ

実は白く塗っている下には大谷石があり

経年変化でよい風合いを出していた

それが軒先の青い釉薬瓦と微妙にマッチしていた

あれだけの風合いを出していた大谷石にペンキを塗るべきではなかった

大谷石は世界の近代建築家3大巨匠であるフランクロイド・ライトが

日本での作品の外壁に好んで使っていた材料だ

旧帝国ホテルや旧山邑邸の外壁材に使っていた

ただ、吸湿性が高いため

旧山邑邸ではカビがよく生えて掃除が大変だと言っていた

それはともかくとして、外装に失敗した例だと思う

古くなった素材の美しさを安易に消さないでも

方法はあったはずだ

残念なことに、この美しい外壁が消滅した

まさに覆水盆に返らずのたとえ通りだ

白い部分が年月を経た大谷石だと想像してほしい

なぜこのような暴挙に出たのだろうか?

おそらく設計者はいなかったのだろう

工事発注者と工事業者に美的感覚がなかったせいだ

うさぎ屋跡1106




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気になる建物 |  トラックバック(0) |  コメント(3) |  記事を編集 | 

2014年11月07日(金) なるほど
プロは見るとこが違いまんなあ・・・
チュー | URL | コメントを編集 | 
2014年11月07日(金)
自然素材の魅力は経年変化ですよ
チュー太郎もよい具合に経年変化しているじゃないの
メダカの兄弟 | URL | コメントを編集 | 
2014年11月10日(月) うん
手をいれようにも、その資金がね・・・
チュー | URL | コメントを編集 | 

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